居住権(きょじゅうけん)
家屋に居住する権利を広く居住権という。法令上の用語ではなく、居住を権利として主張するために一部で用いられる。その根拠は生存権にあるといえる。例えば、借家人が甚だしい賃料責務の不履行や、背信的な無断転貸のような、家主に対してその信頼関係を裏切る重大な契約違反などがない限り、建物の賃貸借契約を解除されないといった、旧借家法による手厚い保護を受けている。居住権とは、こうした借家契約に関連して、建物賃借権の強い側面をとらえて、借家人の権
利の一つのごとく言われているものである。