基準点研究部会からの報告

「日本最古の三角点(愛宕山)を調査し、三次元モデルとして記録」

令和5(2023)年2月4日に芝・愛宕山(愛宕神社境内)の池の中にあると考えられていた「日本最古の三角点」の存在が確認されました。
この標石は上部が30㎝、下部が43㎝、高さ21㎝の台形状で、上部面に中心座標点を求めるための対角線状のクロスの刻みがあり測量標石であることが確認できました。
この三角点標石は、明治新政府が英国人お雇い技術者の指導を得て、明治5(1871)年に東京中心部に13か所に設置された三角点の一つで、この三角測量の成果は「東京三角点網素図」(明治8(1875)年、所蔵:国立公文書館)としてまとめられています。三角点網素図には「Atagoyama(愛宕山)」として記録されています。
三角点を使用した東京五千分の1実測図は明治19(1886)年に発行されています。
基準点研究部会では、貴重な残存する最古の三角点標石の記録ため、近接写真測量の技術で3次元モデル化を行い、デジタル記録し公開しています。

https://www.survey-tokyo.com/