本島会長「60周年記念誌発行によせて」
一般社団法人東京都測量設計業協会は令和7年2月6日をもちまして、創立60周年を迎えました。
当協会は、測量設計業の地位向上、及び研鑽、親睦を図ることを目的に、昭和40年に「東京都測量事業協力会」として発足いたしました。その後、歴史的な変遷を経て、平成25年4月に「一般社団法人」に移行し、現在に至っております。これまで温かいご支援とご指導を頂きました、東京都をはじめ関係諸官庁、並びに一般社団法人全国測量設計業協会連合会をはじめとする関係諸団体の方々には心より厚く御礼申し上げます。また、協会発足以来、業界の発展に寄与され、活動を支えてこられました歴代の会長・役員、諸先輩の方々、そして会員、事務局の皆様にも深く感謝するとともに、心から敬意を表する次第でございます。
この60年を振り返りますと、戦後復興からの高度経済成長期、社会の成熟期、バブル崩壊期、グローバル化・デジタル化の進展期、そして現代へと刻々と変化してきましたが、我々業界はその時々に適した測量設計の技術をもって社会基盤整備、環境整備等の一翼を担ってまいりました。さらにここ10年の社会情勢は劇的に変化しており、頻発化・激甚化する災害、インフラの老朽化、少子高齢化による人手不足など様々な課題に直面しております。
昨年は、元日に発生した能登半島地震、またその被災地を襲った9月の豪雨災害をはじめ、各地で大規模な災害が相次いで発生し、防災・減災を含めた国土強靭化の重要性を改めて実感すると同時に、我々測量設計業をはじめとする建設産業の力は必要不可欠であり、今後ますますその重要性は増してくると認識しております。今後予想される首都直下型地震などに対して、国・東京都との災害協定に基づき、しっかり備えてまいります。
また、測量設計業を含むすべての産業において、担い手不足は深刻な問題となっております。関係諸官庁、関係諸団体と連携して、担い手確保に向けた取り組みを進めていきたいと思っております。
協会活動といたしましては、会員企業の経営安定化に資するための、国・東京都との意見交換会での要望活動、若手技術者の人材確保・育成を目的とした各種研修会の開催や業界のイメージアップのための広報活動などに引き続き取り組んでまいります。
創立60周年の区切りの年を、次の新しい時代へのスタートとして、会員一同、時代に即応した技術の研鑽・品質に努めるとともに、首都東京の安全・安心に貢献する協会として、より一層の努力を続けていく所存でございます。東京都を始め諸官庁の皆様には今後とも温かいご指導とご支援を賜りますように、また会員ならびに各種関係団体の皆様には更なる力強いご支援とご協力のほどお願い申し上げるとともに、皆様方のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、挨拶とさせていただきます。
一般社団法人 東京都測量設計業協会
会長 本島 哲也