岩松会長の2017年頭挨拶

   ~ 未来に向け注目される測量設計業へ ~

謹んで初春のお慶びを申し上げます。

年頭にあたり、会員企業並びに関係機関におかれましては、日頃から協会活動にご尽力頂き、改めて感謝申し上げる次第です。                                                       昨年は、東京都知事選挙や、その後の様々な政策課題等がニュースを賑わし、東京都に関する話題で持ちきりでした。今年は都政改革も本格化することが予測され、都議選もあることから、昨年以上に東京都に注目が集まると感じています。                                                    一方、測量技術、とりわけUAV(ドローン)による測量技術が大変注目されています。一例として、昨年開催された政府の未来投資会議では、その第一回目のテーマとして「建設業の未来投資と課題」が議論されました。「i-Construction」の推進を含めた建設業の生産性向上を目指したものですが、勿論、UAVを活用した三次元測量についても示されています。                                              首相が議長を務める会議の第一弾として、その一部に測量技術が盛り込まれたことは、新たな政府の成長戦略の先頭を切っている分野の一つといえます。我々業界の技術分野が注目されていることを意識しつつ、政府の動向にも注視していく必要があります。                                           しかしながら、未来への投資や成長戦略という意味では、私ども業界で研究開発や機材等の投資を積極的に行える企業はまだまだ少ないといえます。設備投資等には、経営の安定が不可欠であり、適正な利潤が得られるよう、持続的な事業量の確保・拡大を目指し、今年も関係機関との意見交換の場で要望等を強く働きかけていきます。                                                   そして、未来に向けては、生産年齢人口の減少や技術者の高齢化などが顕著となるため、若い世代の育成や、女性の活用等について積極的な取り組みが求められているところです。                           技術委員会では、担い手の確保を軸として、生産性の向上や、UAV、三次元測量等の講習会の充実を図っています。また、広報委員会では、女性が業界で活躍できるための「女性の会」の新設、更には若手技術者の活躍状況をテーマに懇談会や論文の集約を企画しています。そして、東京オリンピック・パラリンピック貢献特別部会では、3年後に控える東京オリンピック・パラリンピックへの貢献として、インバウンド政策の一環、また一般国民にもアピールするため、測量の歴史を身近に感じることのできるツールを日夜作成中です。                          昨年も震災や風水害、火山の噴火等の自然災害が発生しました。今年は、国土交通省関東地方整備局や東京都等と締結している災害協定の実効性を高めるため、総務委員会において当協会と建設コンサルタンツ協会関東支部及び東京都地質調査業協会と共同で、災害対策セミナーを企画する予定です。こうした委員会・部会活動を中心に、測量業界の魅力や認知度を高める様々な企画を推進してまいります。以上、本年も、皆様の益々のご発展をお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

一般社団法人東京都測量設計業協会

会長  岩 松 俊 男